額紫陽花を印象的に切り取る!撮影のコツを紹介します。
紫陽花はお好きですか??僕は好きです。何故って?
①キレイな期間が割と長い。
②色々なバリエーションが撮れる。
③僕の誕生月の花だから!
③は置いといて、、、花ってキレイな期間が短い物が多いと思うんです。
桜なんてタイミングを逃すとスグに撮り損なっちゃいますからね。
でも紫陽花の花(厳密には花っぽい所は額ですが)はキレイな期間が長い!
そして引いて撮って良し!寄っても良し!晴れでも曇りでも雨でも良し!と、
色々な切り取り方があって楽しい!
そう思いませんか??でも、
どうやって撮れば良いんですかって?
分かりました。
我が家の横に咲き乱れていた額紫陽花があったので、ちょっくら撮ってみました。
初級、中級、上級編に分けて解説付きで紹介していきます。
少しでも参考になれば幸いです。ではスタート!
全体像
こんな感じで額紫陽花が撮って下さいとばかりに咲いています。
特段目立った様子の無い普通の額紫陽花ですが、印象的に切り取るには
どのように撮影すれば良いのか?解説していきます。
それでは撮影していきま~す!と言いたい所ですがちょっと待って!!
まずはカメラを構えずに観察して下さい。
そして次のステップで写真の完成イメージを組み立てていきます。
撮影前の準備
初級編
①「綺麗だな」「気になるな」と思うポイント(主題)を見つけましょう。
② なぜそう思ったのか?理由を説明してみましょう。
※綺麗な色だった。とか、小さくて可愛いなど。
最初は何でも良いです。
説明する事でどの様に撮れば良いのか?分かってきます。
③ 説明した理由が引き立つ、切り取り範囲を決めましょう。
④ どんなイメージの写真にするか?決めましょう。
※ハイキーで元気に!とかローキーでシットリなど。
中級編
ベースは初級編です。追加ポイントを太字にします。
①「綺麗だな」「気になるな」と思うポイント(主題)を見つけましょう。
② なぜそう思ったのか?理由を説明してみましょう。
※綺麗な色だった。とか、小さくて可愛いなど。
最初は何でも良いです。
説明する事でどの様に撮れば良いのか?分かってきます。
③ 説明した理由が引き立つ、切り取り範囲・角度・構図・副題を決めましょう。
④ 画角・被写界深度を決めましょう。
⑤ どんなイメージの写真にするか?決めましょう。
※ハイキーで元気に!とかローキーでシットリなど。
※後処理まで含めて完成写真をイメージします。
⑥ イメージにマッチする光を選びましょう。
上級編
ベースは中級編です。追加ポイントを赤字にします。
①「綺麗だな」「気になるな」と思うポイントを見つけましょう。
② なぜそう思ったのか?理由を説明してみましょう。
※綺麗な色だった。とか、小さくて可愛いなど。
最初は何でも良いです。
説明する事でどの様に撮れば良いのか?分かってきます。
③ 説明した理由が引き立つ、切り取り範囲・角度・構図・副題・配色を決めましょう。
④ 画角・被写界深度を決めましょう。
※画角(広角・標準・望遠など)の特性を含めて選びましょう。
⑤ どんなイメージの写真にするか?決めましょう。
※ハイキーで元気に!とかローキーでシットリなど。
※後処理まで含めて完成写真をイメージします。
※レンズの特性まで含めてイメージに合わせます。
⑥ イメージにマッチする光を選びましょう。
またはマッチする様にライティングする事まで含めて選びましょう。
撮影方法
撮影前の準備が長くなってしまいました。
順番は前後する場合もありますし、シチュエーションによっては増減する事もあると思いますが、僕はこの準備が印象的な写真にする為に大切な事だと思ってます。
あくまでも素人考えですが・・・
上級者ほどカメラを構える前に、完成写真のイメージが出来上がっているのではないでしょうか?
ただし注意が必要!この準備段階ではカメラは構えていません。
ただウロウロしながら色々な角度からジロジロと観察しているだけ・・・
一見、不審者ですから!
上手にカモフラージュしながら観察して下さいね。
では撮影に入ります。
初級編
この写真を使って解説していきます。
まずは良いなと思ったポイントを説明すると
「隣り合う額紫陽花が会話しているみたいで良いな~」と思いました。
次に切り取る範囲を決めます。
主題は紫とピンクの花。それ以外の部分は主題の邪魔をしない範囲だけ残してカットします。
最後にどんなイメージにするか?ほのぼのした感じ(ちょっと明るめ)にします。
イメージした写真になる様にカメラの設定を決めていきます。
※一眼レフカメラで撮影する事を想定してお話致します。
撮影モードはプログラムAE(Pモード)にしましょう。
そしてライブビューに切り替えて画面の明るさを確認します。
暗い、又は明るい場合は露出補正をします。
(露出補正のやり方は説明書を見るか、ググれば分かると思います)
イメージ通りの明るさならシャッターを切ります。
大切なポイント!
まずは主題を見つける。そして良いなと思った理由を明確にする事です。
構図??色々ありますが気にしないで大丈夫。
「良いなと思った理由が引き立つな」と思う、切り取り範囲と配置を考えましょう。
自分の感覚で決めればOK!自分で考える事が一番大切。構図は後からついてきます。
初心者の方は無理にファインダーを覗いて撮る必要はありません。
動きものを撮るのなら別ですが・・・
よくある失敗写真に明るすぎた!暗すぎた!ピントが思った所に合ってなかった!などありますが、ライブビューで見れば一目瞭然です。
ファインダーだけでイメージした写真を安定して撮るには、まだまだ道のりは長いです。ライブビューをフル活用しましょう!
プロのフォトグラファーでもライブビューで設定を決めてから写真を撮る方もいますから!ちなみに僕もシュチエーションによって使い分けてますよ。
中級編
この写真を使って解説していきます。
まずは良いなと思ったポイント。
「隣の家のフェンスから出てきた額紫陽花が、キレイなうちに撮られたくて逃げ出してきたみたいで面白いな~」と思いました。
次に切り取る範囲・角度・構図・副題を決めます。
まずは主題が映える様に考えます。
切り取るのは額紫陽花を中心に窮屈にならない程度の余白を残した範囲。
角度は花(額)全体を見て、偏りなく安定する角度にしました。
構図は背景とのバランスを考えて3分割の下側の交点に花(額)を配置。
副題は背景のフェンスです。
「逃げ出した」感じを出す為にちょっと傾けて動きと不安定さを出してます。もう少し傾けたい所ですが額紫陽花の収まりが悪くなったので止めました。
この辺はさじ加減は感覚で良いと思います。
次は画角と被写界深度を決めます。
背景を写す範囲は少なくて良い事と、副題のフェンスをボカしたかった(ボカさないと縦のラインが強いと感じた)ので被写界深度を浅くできる中望遠をチョイス!
望遠でも良いですが、なんせ家と家の間で撮ってますから このシチュエーションでは無理でした。
次はどんなイメージの写真にするか決めます。
逃げ出してきたイメージですから背景は露出を落とします。
そして主題と明暗差を付ける事で主題を強調。
後処理で露出調整する事を考慮して全体的にアンダー気味で撮ります。
最後は光。
逃げ出してきたイメージに合うのはフラットに光が当たって影がない状態だったので、曇りタイミングを狙いました。背景は影になる場所を選びます。
カメラの設定ですが
撮影モードは絞り優先モードです(CanonならAv、NikonはAモード)
開放絞りに設定したらイメージの明るさになる様に露出補正しましょう。
おすすめはマニュアルモード(Mモード)です。
絞り・シャッター速度・ISOを自分でコントロールして、イメージした写真になる様に設定できます。
初級編でも紹介しましたがライブビューを使うと便利!
設定が決まったらシャッターを切ります。
大事なポイント
基本は初級編と同じ。主題を引き立てるにはどうするか? です。
構図を整えたり・副題を使ったり・機材を選んだりと、様々な要素を扱いますが
主題(表現したい事)を引き立てるのが目的!要素は手段です。
要素を扱うのが目的にならない様に注意しましょう。
カメラの設定は後処理する事まで考えて決めましょう。その為には完成形のイメージが必要です。撮る前にイメージする習慣を身に付けましょう。
上級編
この写真を使って解説していきます。
まずは良いなと思ったポイント。
「花(額)の淡い紫と、濃い紫の色合いと模様が綺麗だな~」と思いました。
次に切り取る範囲・角度・構図・副題・配色を決めます。
まずは主題が映える様に考えます。
切り取る範囲は花(額)と、額紫陽花だよ~ってイメージできる部分だけにします。
角度は主題がだいたい真直ぐになるよう調整。
※日の丸構図にしたかったので主題が上向きとか下向きになると、花(額)の先の空間を取った方が収まりが良い(日の丸構図にならない)ので。
構図は日の丸構図。
副題はありませんが背景の配色を意識します。
「花(額)の淡い紫と、濃い紫の色合い」を引き立てるために補色(黄緑)を背景に持ってきます。
次は画角と被写界深度を決めます。
背景の色をボカしたい事と、寄りで撮る事を考えて中望遠マクロレンズをチョイス!
絞りは背景のボケ具合を考慮しつつ、主題(特に中心部)全体にピントが合うようにF2.8⇒F4まで絞ってます。
次はどんなイメージの写真にするか決めます。
色を見せるならアンダー気味の方が良いと思いますが、全体の色合いを考えてパステルな感じにしようと思いました。
最後は光。
立体感を出したかったのでサイド光を選びました。
ただ晴天時のサイド光ではなく、曇り空から時たま覗く光なので良い具合にディフューズされて柔らかい雰囲気になってます。
※環境光で十分でしたのでライティングはしてません。
カメラの設定は中級編と同様ですので割愛しますが
やはりおすすめはマニュアルモード(Mモード)です。
慣れてしまえば、よっぽど環境光の状態が変化するシチュエーション以外なら安定して自分のイメージした露出で撮る事ができます。
大事なポイント
写真を構成する要素(形や色など)それぞれに気を配り、足し算・引き算をして写真構成を考えます。
なぜその構成にしたのか?一つ一つ理由を説明出来る様にしましょう。
そして重要になるのは光です。
・光の向き(順光、サイド光、逆光など)
・光の質(硬い、柔らかいなど)
を見極めてイメージに合った光を使いましょう。
ギャラリー
最後に参考までに写真を載せときます。駄作って言わないで下さいね・・・
まとめ
印象的な写真を撮るにはイメージする事が最も重要!と僕は思ってます。
そしてそのイメージ通りになる様に、構図・カメラの設定・光など整えてシャッターを切りましょう。
決して、何となくシャッターを切ってはダメです!印象的な写真を撮る事は困難でしょう。
撮った写真はパソコンなどで確認する事も大切!後から客観的に見る事で「何でこうしたんだろう」とか「要らない物が写ってる」などなど、色々と反省点が分かります。
如何でしたか?少しでもお役に立てる情報があったなら幸いです。
素敵な写真を沢山撮って楽しい写活にしましょう!
撮影前のポイントを解説した記事を書きました。宜しければどうぞ。